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29 選抜史上初の無安打無得点 備 考
灰山 元治
(元章)  

広 島 商
(広 島)
昭和4年夏、生田規之投手を擁しての選手権制覇の後を継いで、翌5年には灰山元治が広島商を夏連覇に導いた。さらに灰山は、翌6年春の選抜大会も制して、史上初の夏春連覇を達成、広島商の黄金時代を築いた。野手として1度、投手として2度の合わせて3大会で優勝するという、まさに快挙だった。

夏の選手権連覇
昭和4年夏、生田規之投手で優勝した広島商では野手として出場しているが、夏連覇を狙う5年夏は投手として選手権大会に出場。1回戦は好投手・納家米吉(法大→南海)を打ち崩し、浪華商(大阪)に14対4の快勝、2回戦は新富卯三郎(阪急)の小倉工に逆転サヨナラ勝ち、2対1で接戦を制した。準々決勝の大連商(満州)に3対1、準決勝の名門・和歌山中に4対1で勝利し、決勝に進出する。

▼昭和5年選手権大会・2回戦 (小倉)植田 (広島)灰山元治
小倉工 000 000 100=1
広島商 000 000 002X=2

▼昭和5年選手権大会・準決勝 (広島)灰山元治 (和歌)山下、西尾
__.400 000 000=4
和 歌 山 中.001 000 000=1

決勝は、中村三郎(明大→大東京→ライオン→名古屋)の好投ではじめて決勝に勝ち上がってきた諏訪蚕糸(長野)と対決。序盤3回に2点を先制し広商ペースの試合だったが、終盤8回に追いつかれて振り出しに戻った。しかし、直後の9回に広商打線が爆発、大量6点を奪って、夏の選手権連覇を達成した。灰山は5試合すべてで完投勝利を挙げて連覇に貢献。この夏の優勝チームメイトには石本秀一(広島商業監督→阪神監督)がいた。

▼昭和5年選手権大会・決勝 (広島)灰山元治 (諏訪)中村三郎
__.002 000 006=8
諏 訪 蚕 糸.000 000 020=2
※広島商は2年連続3回目の選手権大会V。

選抜大会史上初の無安打無得点
昭和6年春、初戦(2回戦)の坂出商(香川)を相手に選抜大会史上初のノーヒットノーランを達成、4対0で快勝する。灰山の甲子園初完封だった。準々決勝でも松山商(愛媛)を翻弄、1安打に抑え込む快投で2試合連続完封の3対0。準決勝は八尾中の雪本・稲若の制球難につけ込み7点の大差をつけるも、最終回に乱れてまさかの5失点。2点差の10対8で辛くも逃げ切りに成功、決勝に進出する。

▼昭和6年選抜大会・2回戦 (坂出)広瀬義明 (広島)灰山元治
坂出商 000 000 000=0
広島商 100 002 01X=4

▼昭和6年選抜大会・準々決勝 (松山)三森秀夫 (広島)灰山元治
松山商 000 000 000=0
広島商 000 030 00X=3

史上初の夏春連覇
決勝は、この年の夏から選手権3連覇を達成する吉田正男の中京商(愛知)と対決。4回、広島商は強攻策を実らせ、灰山がタイムリー二塁打、保田もタイムリーで続き、吉田から決勝の2点を挙げる。灰山は、中京商打線を翻弄、見事に4安打完封で勝利。史上初の夏春連覇を達成した。この春の優勝のチームメイトには遊撃手・鶴岡一人(法大→南海)がいた。南海監督でリーグ優勝11回、プロ野球史上最多の通算1773勝の名将だ。

▼昭和6年選抜大会・決勝 (広島)灰山元治 (中京)吉田正男
広島商 000 200 000=2
中京商 000 000 000=0
※広島商は初の選抜大会V(史上初の夏春連覇)。

甲子園での投手成績
大 会スコア対戦相手備 考
昭和5年春1回戦00-4___完投:4安打5奪三振
昭和5年夏1回戦○14-4__完投勝利:8安打5奪三振
2回戦02-1__完投勝利:2安打8奪三振 (逆転サヨナラ勝ち)
準々決勝03-1__完投勝利:4安打4奪三振
準決勝04-1和 歌 山 中完投勝利:3安打7奪三振
_08-2諏 訪 蚕 糸完投勝利:4安打3奪三振 (全国制覇)
昭和6年春2回戦04-0__完封勝利(1):【ノーヒットノーラン】9奪三振
準々決勝03-0__完封勝利(2):1安打8奪三振
準決勝○10-8__完投勝利:6安打6奪三振
_02-0__完封勝利(3):4安打1奪三振 (夏春連覇)
昭和4年夏=優 勝(投手=生田規之)
昭和5年春=1回戦
昭和5年夏=優 勝
昭和6年春=優 勝
 (対坂出商=ノーヒットノーラン)

甲子園通算成績
 9勝1敗
 3完封
 選_抜4勝1敗
 選手権5勝0敗

慶大(一塁手転向)
→田村駒商店→太陽レーヨン
→ライオン→朝日

広島カープ創設時の二軍コーチ
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