４回、横浜が反撃に転じ、激しく試合が動き出します。
［４回表］横浜
横浜の先頭打者は２番加藤（第１打席はいい当りの中直）のバットから横浜に初安打が生まれた。稲田の内角ストレートを狙いすまして加藤が強振した打球はレフト線への痛烈な二塁打となり、無死二塁。《３点ビハインドだが打順はクリーンアップで２回り目。稲田の球にも慣れてくる頃だ。この好機は迷わず強打で点を取りにいきたい》３番後藤は左飛を打ち上げて１死。４番松坂はバットの芯でとらえたが遊直で２死。チャンスを逃しかけていたそのときだ。５番小山がやはり内角ストレートを完璧に振り抜いた打球はグングン伸びて左中間スタンドに飛び込む２ランホームラン！２点を返して１点差。６番堀は見逃し三振で攻撃終了。
［４回ウラ］ＰＬ学園
１点差に追い上げた横浜だったが、松坂がピリッとしない。《ＰＬのベンチは松坂投手の「球種」を見抜いていた。小山捕手が構えるときの腕の動きに「クセ」があり、ＰＬベンチは一球毎に打者に「いけいけ（直球）」「狙え狙え（変化球）」と“声のサイン”を送っていた》先頭の８番稲田は中飛に終わるが、９番松丸が三遊間を破り（左前安打）当たっている１番田中一も左前安打で続く。《ＰＬベンチは押せ押せムード。強打で一気に松坂を攻略したい》１死一二塁のピンチを迎えて松坂の踏ん張りどころ。しかし２番井関は一二塁間をきれいに抜いた。松坂がこの日許した２度目の３連打で二塁走者松丸が三塁を蹴って生還。ＰＬ学園が4−2と突き放した。なおも２死一二塁では、後続の３番本橋が空振り三振、４番古畑が左飛に倒れ、１点止まり。
横浜が小山の殊勲打で２点を奪って追い上げ、ＰＬが１点追加して４回終了、4−2でＰＬ学園のリードは２点。
※本文中の《青文字》はベンチの采配・作戦の狙いをシミュレーションしています。
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