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夏の全国高校野球、第51回選手権大会の決勝戦。全国参加2,523校の頂点に立つのは四国の名門・松山商業でしょうか、それとも青森勢初の決勝進出を果した三沢高校でしょうか。
さて、今大会のここまでを振り返りましょう。今春センバツの覇者・三重高校が中京商業の深谷弘次監督を迎えて優勝候補の筆頭という前評判でしたが、佐伯和司投手の広陵高校によもやの終盤逆転劇で連覇の夢を断たれ、その広陵高校は宮城・仙台商業の大友−八重樫バッテリーの前によもやの完敗。今大会屈指の西井哲夫投手を擁する宮崎商業を1−0で破った地元大阪の明星高校も青森・三沢高校の太田投手の力投の前に敗退。盛岡一と市立秋田が8強入りした昨夏に続いて台頭めざましい“北国”の反抗は今大会注目を集めました。優勝候補が次々に姿を消す中、順当に勝ち上がったのが松山商業でした。高知商業との初戦に大勝、鹿児島商業には苦戦しながら1−0の辛勝。静岡商業の強力打線を井上投手が抑えて快勝。準決勝でやはり“北国旋風”を起こした福井・若狭高校を力でねじ伏せての決勝進出です。一方の三沢高校は3季連続出場で、今大会人気ナンバー1の太田投手が以前のような直球一本やりという投球スタイルから脱却、変化球技も冴えて絶好調。初戦の大分商業戦を延長サヨナラ3−2で制して、大阪・明星高校を2−1と破り、田辺正夫監督が当初の目標に掲げた2回戦突破を果すと一気に波に乗りました。準々決勝で京都の強豪・平安高校を2−1、昨日の準決勝では仙台商業を破って波に乗る岡山・玉島商業を3−2と、4試合すべてを1点差で競り勝っての決勝進出。3連投の太田投手が松山商業打線にどう立ち向かうのか、まずはその立ち上がりに注目です。

[1回表]松山商
松山商業・先頭打者の大森がいきなり四球を選んで出塁です。やはり優勝戦という舞台での緊張感があるのか、太田投手が制球が定まらず、大森に1−3から投じたカーブはわずかに低めに外れました。《初回、願ってもないチャンスだ。定石通りに送ってクリーンアップで先制したい》2番福永はサイン通り犠打を決めて、大森が二進。1死二塁の先制のチャンスに3番樋野は痛烈な三ゴロに倒れましたが、一塁送球の間に大森が好走塁で三塁を陥れました。強打者の4番谷岡に対して、太田が真っ向勝負を挑みましたが、カウントを悪くして結局歩かせました。次打者の2球目に一塁走者の谷岡がスタート。県予選で中指を負傷した小比類巻は二塁に送球しません。谷岡が二盗を楽々決めて、松山商業は2死二三塁と三沢バッテリーを揺さぶります。今大会打率4割を越える5番久保田を迎えて、太田はカーブを交えた懸命の投球。カウント2−1から4球目を引っ張った久保田の打球は三遊間に高くバウンドする難しい当たり。大歓声が上がった次の瞬間、三塁手桃井が反応よく突っ込んで打球を処理、一塁に矢のような送球で3アウト。三沢高校は立ち上がりのピンチを、好守で切り抜けました。
[1回ウラ]三沢
三沢高校の先頭打者八重沢は、カーブを2球見送った後の内角球に詰まらせられて遊ゴロ、2番小比類巻は三ゴロ。松山商業の先発・井上投手は落ち着いた投球で簡単に2死。3番太田が2球目の外角カーブを上手くとらえて右前に安打を放って出塁しますが、4番桃井は3球続けて放られたカーブを打たされて三ゴロ、3アウトチェンジ。井上は、得意のカーブを主体にストライクをどんどん先行させるピッチングで、素晴らしい立ち上がりを見せました。

初回、両軍無得点。
※本文中の《青文字》ベンチの采配作戦の狙いをシミュレーションしています。
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