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時刻はついに19時を過ぎました。試合はまだ続いています。お互いチャンスは何度もありました。再三のピンチをかろうじて凌いできました。星稜がようやく勝ち越すとすぐさま箕島が追いつくこと2度、2−2の同点という激闘であります。
[16回表]星稜
3番北が二飛で1死後、4番川井に対して、石井の投球が珍しくスッポ抜けて当ててしまいました。川井は死球で一塁に歩きます。《スタミナには自信のある石井も投球数が200を越えて握力が落ちている。勝ち越すチャンスはある》5番堅田の打球はまた一二塁間を襲う強烈なゴロ、今度は抜けるか。上野山が回り込みますが取れない!内野安打で1死一二塁。6番音は投ゴロ、石井が二塁へ送球して一塁走者堅田は封殺(フォースアウト)、上野から一塁北野へ渡ったが一塁はセーフ。
2死一三塁、勝ち越しのチャンス。《今日、右前安打を2本打っている山下。山下監督の指示はインコースのシュートは見て、外の球を右打ちだ》山下はいきなり初球を得意の右打ち。打球が一塁手北野の頭上を越えるか‥‥越えた!越えた!一塁線ぎりぎり、フェアグランドに落ちて転がっています。三塁走者川井が両手を上げて今ホームイン!星稜がついに1点リードしました。
8番石黒は三振で攻撃終了。星稜が三たび勝ち越し!今度こそ、守り切って勝利したいところです。
[16回ウラ]箕島
箕島は4番北野から。今日ノーヒットの北野は二ゴロで1死。星稜応援団の応援歌「勝利」の合唱が始まりました(この試合、2度目である。12回、この応援歌がアルプススタンドから聞こえた直後に嶋田の同点アーチが飛び出している)。5番上野はカウント2−3まで粘りましたが、最後は見逃し三振でついに2死となりました。
様々なドラマを見せてきた激闘もいよいよ最終局面を迎えました。2死、走者なし。3万4千人の観衆はまさに箕島の春夏連覇の夢が潰える瞬間を目撃することになるのでしょうか。打席は6番森川、最後のバッターになってしまうのか、何とか出塁して繋いでいくのか。堅田、勝利に向かって第1球、ストレート!外の球に森川は力ないスイングで打ち上げた。一塁側へのファールフライが上がっている。加藤が追いつきそうだ、加藤が落下地点でファーストミットを構えた!「箕島、万事休す!」
箕島、連覇の夢潰えたと誰もが確信した次の瞬間、「あーっ!」何と加藤が転倒してしまいました。落下してきたボールには触れることすらできず、ファウルボール(加藤は照明が目に入ったため、腰を屈めて取りにいったとき、グランドの土と人工芝の僅かな段差に足を取られて転倒したらしい。球に触れていないので失策はつかない)。球場内にどよめきが起こっています。
首の皮一枚つながって命拾いした森川に対して、気を取り直して堅田の第2球、直球が決まって2ストライク。堅田の球威は落ちていません。観衆が一球ごとに固唾を呑んで見守る中、ボール、ファウルでカウント2−1からの5球目、直球が真ん中に来た。次の瞬間、カキーンという金属音が響いた。「森川、打ったー!」打球は左中間への大きな飛球「レフトの金戸がバックする、バックする」「えーっ、ま、まさか‥‥」金網によじ登った金戸の頭上を越えて、打球はラッキーゾーンに舞い落ちた‥‥「入った!入った!ホームラン!同点ホームランだーっ!」「な、何ということだ。これは奇跡です!信じられないドラマが再び起きました!」森川がダイヤモンドを一周しています。左翼の金戸は諦め切れず、まだ金網によじ登ったままです。
この直後、7番久保が左飛を打ち上げて、3アウト。結局、終わってみれば同点、試合はまだ続きます、終わっていません。

もう何が何だか分からなくなってきました。16回を終わって3−3の同点。2死からの森川の起死回生・同点アーチが再び箕島を生き返らせました。試合は三たび振り出しに戻ったことになります。
※本文中の《青文字》ベンチの采配作戦の狙いをシミュレーションしています。
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